木材は熱伝導率が低いので、厚みの薄い木質材料は外部加熱でも速やかに内部まで加熱できますが、厚みの大きなものは高周波誘電加熱によらなければ、内部まで急速・均一に加熱することはできません。そのため、高周波誘電加熱の実用化初期の昭和20年代から現在に至るまで、高周波誘電加熱の用途別シェアにおいて、常に木質材料の加工分野での用途が高い割合を占めてきました。
木質材料の加工の種類としては、接着、乾燥、加熱、成形、曲げなどがありますが、中でも接着に利用されることが多く、この分野で活用されている高周波誘電加熱装置の約70%は接着をおこなう装置です。
木材と接着剤の損失係数の違いを利用した選択加熱
(表7-5-1)は木材や接着に利用される各種接着剤の損失係数の違いを表したものです。ご覧のとおり、木材と接着剤では損失係数が異なるので、それを利用して接着剤部分を選択加熱することで、効率よく木質材料を接着させることができます。もっとも、木材は含水率によって、接着剤は種類によって、それぞれ損失係数は異なるので、ケースバイケースでその違いをうまく利用しなければなりません。
表7-5-1/木材と各種接着剤の損失係数
*周波数f(1MHz)

参考
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